神部ペインクリニック・内科病院
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難治性疼痛治療の苦悩 - 脊髄腫瘍の報告
腰痛のため来院した87歳の女性の患者さんの症例です。
レントゲン写真上で第1腰椎圧迫骨折が認められますが、新鮮な骨折ではありませんでした。 痛みが強いため更にMRIを撮ってみました。 腫瘍状陰影があるため、造影剤を用いたMRIを撮影しました。(Gd−DTPA投与後MRI) その結果腫瘍の存在が明確になったため、脊髄の内外の関係と大きさを知るために脊髄の造影(ミエログラフィー)と造影CTを実施しました。 その結果を報告します。

1998.9.8 Reported by Hiroshi Kambe
XP正面像でL1骨折XP側面像も同様MRIでL1腫瘍状造影MRIも同所見
脊髄造影消毒ヘキザックアルコール脊髄造影の道具穴開で消毒野確保
局麻剤と造影剤刺入部の局所麻酔抵抗消失法で脊髄液の漏出確認
透視で造影剤の確認XPでL1造影欠損部L5は造影剤充満L2も造影剤充満/td>
L1中央部造影せず同部位のMRI同部位のT2WITh12造影されず/td>
Myelography結果

結論的には、第12胸椎〜第1腰椎部位の脊柱管内を充満する腫瘍がある。
ミエロ+CTでは脊髄空洞症も認められ、「硬膜内脊髄外腫瘍」と考えられる。
L3/4間から刺入した穿刺針からイソビストという造影剤を注入しました。
L1の中央から頭側へは造影剤の上昇がほとんど認められませんでした。
さらに造影CTでも髄内腫瘍を確認する結果となりました。本来なら手術適応でありますが、 年齢と体力気力を考慮すると、ご本人はもとより家族も当初手術に踏み切る気になっていませんでした。 皆さんならどうしますか?
最近はQOL(Quolity of life)という「価値のある生き方」を求められます。
この患者さんの場合、近い将来下肢麻痺や膀胱直腸障害が発生する可能性があると考えられ、 観血的な手術による腫瘍切除と減圧除圧術さらには固定術が必要であると考えます。
 そこで私はあえて手術を必要と説明したところ、十分納得され美唄労災病院で手術を受けることを承諾しました。
9月16日転医した美唄労災病院整形外科にて腫瘍摘出術を受け、馬尾腫瘍と確認されました。 その後の病理学的検査では、「Schwannoma」でした。
手術後経過良好で、10月6日リハビリ必要なため当院へ再び入院となり、リハビリを行い、 ほぼ半年を経て伝え歩き可能となり、退院となりました。
高齢という理由だけで手術を避けていてはは良い結果を得られないということを再確認させられた貴重な症例でした。
(1999.6.29記)

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